NEWS SCRAP その1

 何日か前に、ちょっと気になる*1ニュースがあった。300㎏を超える巨体のの白人男性が、消防やら何やら数人掛かりで家から運び出された、というものだ。とにかく重いし大変である。大騒ぎだ。男性はベットの上から自力で動くことも出来ない。自らの足で体を支えるには、いくら何でも300㎏とゆうのは重すぎる。地球には重力ってものがあるのだ。自ずから限界がある。
 これとよく似たニュースは、時々、ある周期を経て我々のもとに届けられる。
 誰かが太りすぎて動けなくなる→大勢の人がかり出されて、彼(又は彼女)が病院に運ばれる。
 ある時その主人公は、宝くじの高額当選者だったりする。でも、わたしにはそんなのは些細な違いにしか過ぎないように思える。それらは(いつもアメリカから発信されてる気がする)どれもとても似通っていて、わたしにはうまく区別することが出来ない。もっとも区別する必要性なんてどこにもないんだろうけど。この手のニュースは、いったいどのカテゴリーに分類されるのだろうか? 事件・国際・政治・社会・経済・生活・家庭・喜劇・悲劇……?
 わたしはこの手のニュースを目にする度に思うことがある。それは素朴な疑問だ。
   いったい誰が彼に食べ物を与え続けたのか?
 細かい計算はわたしには分からないけど、300㎏を超える巨体を維持するには、毎日相当な量の食料を補給しなければならないはずである。いくら彼らが一歩も動かないとしてもだ。それだけは間違いない。激しい肥満を維持するには、それなりの苦労(のようなもの)があるはずである。毎日、宅配ピザ? きっとそうなんだろうと思う。ピザ屋さんには何の罪もない。彼らは最高のお得意様だし、それはただの仕事なのだ。実際のところ。
 でもわたしは彼らに食料を運び続けた(ニュースには現れない)ごく普通の人々のことを思うと、なんだかとても暗い気持ちにさせられるのだ。意味もなく。とても暗澹たる気持ちに。

*1:ソースは見つけられなかった。きっとあまりにも重要じゃないからですね。直立するレッサーパンダ風太くんのニュースはすぐ見つかるのに。