目標を持ってみる

 3月15日は柚木の31回目のお誕生日でした。もうお誕生日自体はたいして目出度くもないわけですが、一応31歳としての一年の目標なんかを書いてみることにします。既に半月もの時間が経っているんだけれど、遅れても書かないよりはマシだということもあるでしょうから、まぁ一応。
 とりあえず今年の目標は大きく3つ、プラスおまけが1つ。
1,英語を少しは話せるようにすること
2,ちょっとは行動的になって家の外をウロウロしてみること
3,増加した体重を元に戻すこと
 1から順に優先順位が下がる。

 最近は暇な仕事時間中を使って、英語の学習方法について研究を重ねている。結果どんどん課題が増えることになる。少し絞り込んでは、倍の課題を発見してしまう。勤勉ではないくせに目標を高く持つというのが、昔からの柚木の悪癖なのだ。
 だけどそんなことをしていると思ったように本を読むことが出来ないし、こうやって日記を書いたりしていた楽しい時間が削られることになる。それはわたしをとてもイライラさせる。だからさっさと英語をある程度のレベルにまで仕上げてしまいたいと思う。そして学習課題を増やす。ドーナッツの中を探検している蟻みたいに、同じ輪の中をぐるぐると旅しているのだ。だけどもちろん、一朝一夕に英語力なんて上がらない。そのことはよく分かっているつもりなのだけれど。
 ただ英語の勉強自体は、実はそれほど苦痛ではない。国語の勉強が嫌でないのとよく似ている。結局、文学関連時間を減らさざるを得ないのが辛いだけなのだ。ならばと思って「A wild sheep chase」を借りてみた。だけど辞書なしで読み進んでいると過去の記憶を引きずり出すのが精一杯で、学習効果はほとんど期待できそうになかった。かといって辞書を引きながら知っている話を読んでもあまり楽しくないので、3分の1まで無理矢理読んだところでギブアップを決意。読書でお勉強、という楽しい計画はもう少し語彙が豊かになるまでお預けみたいです。語彙制限付きの学習用小説が面白いといいのだけど。
 次の目標、行動的になるということ。「休日のお出掛け」という言葉に心が弾む人と沈む人がいる。わたしは完全に後者で、何かお出掛けの予定が入っていると気が重くなる。自分で行きたいと言い始めた場所、懐かしい友達と久しぶりに会うこと。楽しいに違いない予定でも、憂鬱さは確実につきまとう。「家から一歩も出ない」というのが、わたしにとってはある意味理想的な休日の過ごし方なのだ。じっと一点にいて動かないでいるのでないと、休息しているという実感が得られない。――だけどさすがにそればかりでは詰まらないので、たまには近所をウロウロしてみよう、というのがこの一年のささやかな目標なのだ。
 この前の春分の日には、さっそく小野小町ゆかりの随心院に梅を観に行った。家から車ですぐの距離なのに、訪れたのはたぶんそれが初めてだった。その日はぽかぽかと暖かくて、お花見をするにはとてもよい日だった。午後3時を過ぎて、人もそれほど多くはない。小さな梅園を祖母の歩くのに併せてのんびりと歩く。終わりかけの梅は、それでも眩むような芳香を立ち上らせていた。
 これから京都は一年で一番美しい季節を迎える。今年こそは人混みを嫌わずに、あちこち桜を観に行くのだ。とりあえず自分を追いつめるために、平安神宮の紅しだれコンサートをネット予約。前に行ったのはもう随分前のことになるけれど、それはとても素晴らしかった。それから、高台寺の夜桜ももう一度観に行きたいな。
 もうあちこちでソメイヨシノの花が開き始めている。晴れた日には鴨川沿いにずっと続く桜並木の下をのんびりと歩いて帰ろう。夕暮れ時には薄紅色の桜と若い黄緑の柳が空に溶けて、本当に美しいのだ。
 3番目の目標は、何の説明もいらないですね。これとプラスα「ピアノを習い始めたい」という目標は、時間的余裕からみて、実現可能性はかなり低そうです。ピアノだって練習しなきゃうまくならないものね。