厄払い

touko_yuzu2007-10-28

 離婚騒動のごたごたを終えたばかりの友人に誘われて、滋賀県石山寺近くにある立木観音に厄払いに出かけた。友人は本厄、わたしは前厄なんである。カーナビのないうちの車のせいで、また旦那さんと喧嘩になる。彼は地図を読めるようにわたしを教育してやろうと思っているのだ。その傲慢さには腹が立つけれど、親切心から出ている行動のようなので、矯正のしようがないのだ。相手をする人間が鈍感になるしかない。
 立木観音は山の上にある。たどり着くためには7百段余りの階段を上りきらなければならない。いかにもご利益がありそうである。息子が階段をどんどん駆け上っていく。追いかけていくと息が上がり、ひどい眩暈がした。元気の有り余る若者は無視して、大人は大人のペースで上っていく。
 山頂の神社は素朴で、とても感じが良かった。隅々まで掃除が行き届き、休憩所のポットにはお茶が用意されている。野山をそのまま切り取ったように、草花が飾られている。手をかけられ、愛情を受けて素直に育った子供ような暖かな印象の神社だった。
 この立木観音は効果抜群な分、前厄・本厄・後厄・お礼参りと4度訪れないと怒られてしまうのだそうである。わたしはあと3回、長い階段を上らなければいけない。頂上にあるのが世俗的な観光地でなくてほんとに良かった。