書きたくて書けなかったことをつらつらと

 更新しないでいる間に、書きたいと思っていたことが随分通り過ぎてしまった。このままだと自分の記憶からもポロッと零れ落ちてしまいそうなので、記録としてタラタラとここにメモする。
「備忘録」
 一月の事
 三が日にお義母さんの奢りで人生初のオペラ体験。モーツアルトの『魔笛』を見る。聞き覚えのある曲目が多く、初心者にも優しいオペラだ。どれほどのものなのかまでは判断できないけれど、有名な夜の女王のアリアは素晴らしかった。ただ当初娘を攫われた悲劇の母だったばずの女王が、最後には何故か悪の存在として討伐されてしまう。大混乱。近くに小学生くらいの男の子がいて、興味深げに観ていた。将来は音楽家になるのかしらん。
 研究会を担当した教授の打ち上げホームパーティに参加。奥様の趣味で立てられたスウェーデン(たしか)の輸入住宅に北欧家具に食器の数々。何処を撮って雑誌に載せてもオッケーな完璧な家に初めて行った。手作りのパーティ料理も完璧。先生とはろくに親交を深めず、奥様にキッチンの棚を広げて食器を見せてもらった。とても幸せ。
 弟の引越しの手伝いに行く。アパートは古くそう広さはないけれど、場所は三宮にも近く便利そうでいい。家具も電化製品も新しくうらやましい限り。でも残念ながら教授の家を訪れた後に見る無印家具はちょっと優雅さに欠けて見える。それがまぁ値段の差なので仕方ないね。
 この引越し手伝いの最中に父が体調を崩し、翌日曜日分の『いっせー尾形一人芝居』のチケットをくれた。スポットライトの下舞い散る唾が見事。最前列だったので、その飛散距離に恐れおののいた。中央から少し外れた席に深く感謝。このお芝居はどうやらゲラゲラ爆笑するものらしいのだけど、わたしには笑いどころがよく分からない。別に面白くなかったわけでもないのだけど、得手不得手の問題として。最前列にひとりで観劇しながら笑わない女、というのはちょっと不気味だったかもしれない。でも無理しては笑えないもの。
二月の事
 ドイツから来ていた研究員さんが帰国。マンスリーマンションや空港タクシーの手配をしたくらいなのだけど、感謝の印にとディナーに誘ってくれた。仕事に含まれるのか微妙なお寿司屋さんやスキー板の予約をしてあげたからかもしれない。食事代は結局教授が出してくれたので、彼はその後のアイリッシュパブでドリンクを奢ってくれた。黒ビールってあまり好きじゃないと思っていたのだけど、ここで飲むギネスビールは最高だった。また行きたい。
三月の事
 お誕生日。それからオカダさんに勇気をもらってネカフェデビュー。きれいでとても快適。フリードリンクに卑しく飛びついて、トイレが近くなるのだけが難点。あの新刊漫画はここで済ませようと決心。