高原でお土産を買う

touko_yuzu2008-08-21


夏期休暇をつかって出かけた今回の志賀高原旅行では、研究所の学生さんたちにもお土産を選ばなくてはいけなかった。5月にドナドナ移動させられた現秘書室は談話室も兼ねていて、先生や学生さん達の出張旅行土産がドサドサ集まる。常駐しているわたしたちは、もれなく恩恵に与れるってわけだ。やはり、たまには還元しなくっちゃいけない。
宿泊していたホテルの売店を無駄に五度程ウロウロし、無難なお餅と信州限定のりんごドロップスを買った。缶入りの飴さんなんて、学生さんたちは喜ぶんだろうか? だけど不評でもかまわないんだ。──ドロップス。その響きの美しさに抗うことはできない。夏といえば『火垂るの墓』。前夜見た数十匹の蛍の儚い輝きが、痩せ細った節子の姿に重なる。空になったドロップ缶には、水を入れてかちゃかちゃ振るのだ。
そんな妄想と共に持ち帰ったりんごドロップスは、意外と好評だった。みんなでサクマドロップスと『火垂るの墓』について語った。談話室を離れた後も、学生さんたちは東京大空襲の話などで盛り上がったらしい。何も知らずに部屋に足を踏み入れた女の子が、東京を焼き払うだとか何やら物騒な話題で盛り上がる若者を見て不気味に思ったと言ってました。そりゃそうだよね。